詐欺師の標的は、天才奇術師フーディーニ! 映画・奇術師フーディーニ〜妖しき幻想〜

詐欺師の標的は、天才奇術師フーディーニ! 映画・奇術師フーディーニ〜妖しき幻想〜
この記事を読むための時間:2分

『映画とマジック』をテーマに、マジックを題材にした映画や、作中でマジックを活用するシーンのある映画をピックアップしてご紹介する企画『Cinema WithMAGIC』。

今回は、天才奇術師フーディーニを騙し、1万ドルの賞金を手に入れようとする詐欺師の母娘と、フーディーニの駆け引きを描いた『奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜』をご紹介します。

映画『奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜』

あらすじ

20世紀初頭のイギリス——。
インチキ霊能力者として生計を立てる美人女詐欺師のメアリーとその娘のベンジーは、毎日の石炭代の為に結婚指輪を質に入れなくてはならないほどの貧しい日々を送っていた。
そんな二人の暮らす街に伝説の奇術師フーディーニが現れ「亡くなった最愛の母親が遺した最期の言葉を言い当てた者に1万ドルの賞金を出す」と宣言する。
賞金を狙って大勢のインチキ霊能力者がフーディーニと面談するが、誰ひとり亡き母の最期の言葉を言い当てられる者はいない。
極貧生活をなんとしても抜け出したいメアリーは、ベンジーと協力してフーディーニのホテルの部屋に忍び込み、事前調査をするが、フーディーニの母の最期の言葉が何なのか、決定的な手掛かり得られなかった。
メアリーはフーディーニの前に現れるが、当然最期の言葉を言い当てることはできない。
それにも関わらず、なぜかフーディーニはメアリーを選び、丁重にもてなすようになる。フーディーニの目的は何なのか。1万ドルは手に入るのか。
駆け引きの中で、メアリーとフーディーニの心の距離は縮まっていくが……。

このワンシーンに注目

極限状態の脱出シーン

注目のワンシーンは映画の序盤、ベンジーをはじめ大勢の観客が見守る中、あるショーでフーディーニが水槽からの脱出に挑戦するシーン。

手錠をされた状態で電話ボックスほどの大きさの水槽に頭から入り、さらに水槽の蓋に鍵が掛けられた後、水槽に幕が降ります。
極限状態にあるにもかかわらず、水槽に入れられたフーディーニの表情は冷静そのもの。

予め飲み込んでおいた鍵を吐き出し、手錠を外していきます。
途中、亡き母の幻覚を見たフーディーニは動揺して鍵を落としてしまいますが、すぐに冷静さを取り戻し、鍵を拾って脱出を再開。
なかなか幕が上がらず、フーディーニの身を案じてざわめきだす観客たち。
そのタイミングで幕が上がり、水槽から脱出したフーディーニが出現。会場は拍手で包まれます。

極限状態においても冷静さを保つ精神力、脱出予定時間を2分オーバーしても息を止め続けられる常人離れした身体能力、そして観客を惹きつける圧倒的カリスマ性。
フーディーニの神がかった能力を印象付けると同時に、側から見れば狂気とさえ思えるフーディーニのストイックな一面を見せる、フーディーニが今もなお伝説と呼ばれる理由がわかるような強烈なワンシーンです。

まとめ

伝説の奇術師フーディーニのパフォーマンスそのものよりも、フーディーニとメアリーの関係性や、フーディーニの輝かしい名声の裏に隠された苦労や苦悩にフォーカスした、静かな雰囲気の作品です。

ステージの表と裏で変わるフーディーニの顔、その心の奥底に秘めた闇が丁寧に描かれており、単に男女の駆け引きを描いたロマンスに留まらない、深みのある作品になっています。

華やかでありながらどこか不安定な、脆さのあるフーディーニを演じるガイ・ピアースの演技も必見です。

この記事のライター

かねむ:
映画とゲームをこよなく愛する駆け出しライター。
人生で重要なのはロジックよりもロマンだと思っている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です